【田舎で起業!本当にできる?】第15話 ラジオ局の内装工事にどれくらいお金がかかるのか見積もります
全体予算を決めない限りは進まない
一番比重の高い内装工事の見積もりが必要
ラジオ局を始めるには、スタジオとなる場所が必要。前回、スタジオの候補となるテナントを内見させていただいた。この場所をスタジオにするなら、必ず工事を入れないといけない。なぜならスタジオには「録音する場所」と「音響操作する場所」を分けないといけない。そのためには、壁を1枚作る必要がある。そしてその壁には、多少の防音処理を入れなければいけない。
しかし、僕はこういった実店舗出店するのは完全に初めてである。現在事務所を構えている場所は特に工事もなく荷物を搬入しただけであり、事務処理用のため内装には全くお金をかけていない。だから、工事業者の知り合いもいなければ予算感も全くイメージがつかない。
テナントオーナーの知り合いの工事業者に相談
どこか良い工事業者を知らないか、不動産屋さんに聞いてみた。するとテナントのオーナーさんにすぐに確認してくださり、その場でオーナーさんと電話。どうやらオーナーさんがいつも頼んでいる信頼できる工事業者さんがいるとのこと。なんと運が良い。工事業者さんの連絡先を伺い、すぐに電話した。
電話で概要を話したものの、やはり現地を見ながらでないと詳しくはわからないとのことで、見積もりをとるために現地で会うことに。
実店舗出店のことを知らなさすぎた
立ち会い当日、何も知らない僕はとても失礼な質問をしてしまった。
「20-30万円くらいだとどれくらいの内容になりますか?」
予算の桁を全く想像できておらず、50万円以内で予算総額を抑えられれば良いなーなんてことを考えていた。
「ドア1枚くらいだよ」
衝撃だった。そりゃそうですよねー。
僕は現地で、どのように壁を設置して、どのような設備を入れるのか想像しているものを伝えた。
後日工事業者の事務所に行って見積書をいただくことになるのだが、大体100万円ほどかかるとのこと。正直100万円をこえることは想像していなかったので、この事業を進めることに対して緊張感が増した。本当にできるのだろうか。大丈夫なのだろうか。
補助金を活用して開局
期限まで約1ヶ月
多古町には、にぎわい創出支援事業補助金という新規事業向けの補助金がある。僕はこの補助金を活用してスタートすることを想定していて、ラジオ局開局を決めた段階で、役場の担当の方に問い合わせをしていた。補助金申請にあたりどのようなものが必要で、どういう流れで補助金がおりるのか。そもそも僕がやろうとしていることは補助金の対象になるのだろうか。
とにかくやってみないとわからない、ということで申請する前提で予算の見積もりを進めていた。
この時、2023年2月。
補助金など行政が関わるものは、大体3月の年度末で締切になるものが多い。この補助金も、例に漏れず3月末が締め切りとなっていた。そう、締め切りまであと約1ヶ月しかないのだ。この1ヶ月で、見積もり・工事・支払・完了報告まで終わらせなければ、補助金はおりない。役場の担当者からは「間に合いますか?」と不安の声が上がる。
予算は総額150万円
ざっくり見積もって、工事の予算が100万円、機材やら細かな費用で50万円ほどの予算が見積もれた。これをきっちり数字に落とし込んで補助金の申請をするために、見積書をかき集める。機材も細かく選定する必要があるので、完成図を想像してスタジオの配線図を書く。バタバタしている中でも、新しいスタジオを想像して機材や配線を妄想するのはとても楽しい。元々レコーディングスタジオで勤務していた僕としては、悩みながらも幸せな時間だった。
自分に本当にできるのだろうか?
現実味を帯びると怖くなってきた
動画にしていないのだが、実はここまで来た段階で怖くなり、「やはりもっと小規模に始めよう」と怖気付いていた。
「いまの事務所だけでもできなくはない」
そんなことを考えて、このテナントで開局することを諦めた瞬間があった。
不動産屋さんに話をして、もう一度テナントの内見に行かせていただいた。
「夢を見させてくれてありがとうございました」
そう頭を下げて、テナントに別れを告げたのだった。
自分の直感を信じきる
多古町にないものを作ろうとしている。この方向で大丈夫なのか、引き続き色々な人に相談させてもらっていた。きっと大変になるだろうということは、わかっていた。しかし、「やめておいた方が良い」という声に惑わされてしまった瞬間があった。やはり無理があるのだろうか、と。
自分と向き合って、色々考えた。
「直感は何と言っている?」
直感的には、GOだ。やりたい。
そして、ここまで色々な経営者から学ばせていただいた1つの答えに辿り着いた。
「最後まで信じきって行動したものが成功する」
僕はこのことを学んでいた。行動次第で全てが変わる。
よし、やろう。
これからやるべきこと
不安を払拭するには、とにかく行動するしかない。
具体的な見積もりが終わったら、中身の充実に向けてひたすらに仲間集めをして周りを巻き込むことに集中する。
どれだけの人間を巻き込んで、どれだけ仲間づくりをしていくかで、きっと結果が変わるだろう。
ここから先は、とにかく味方となる方を増やしていくことに集中する。